病児保育室だより 令和5年6月
梅雨に入り、お外で遊べないことも多いですが、雨の音に気づいたり、水たまりをじーっと見たりして、自然の不思議さに興味や関心をもっている子ども達。子どもの気づきや考えを聞くと、大人では考えつかないような発想力で色々な話をしてくれますので、とても楽しいです!
さて、先月の病児保育は感冒、アデノウイルス感染症、ヘルパンギーナやRSウイルス感染症など、様々な疾患での利用がありました。ここ最近、ニュースに取り上げられているように、特に「RSウイルス感染症」は大流行しています。
RSウイルス感染症について
RSウイルスは強い咳や喘鳴をともなう、風邪の原因ウイルスです。乳幼児の一部では高熱をきたすこともあります。RSウイルス感染症は例年、秋~冬にかけて増加しますが、現在、全国的に感染者が増えています。
RSウイルス感染症の症状
2~5日間の潜伏期間の後、熱や激しい咳、痰や鼻水などの症状が現れます。症状は5~7日目にピークを越えますが、咳がおさまるまでは、2~3週間かかることもあります。気管支炎を起こしている場合は、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューといった呼吸音)が聞こえることがあります。乳幼児が感染すると、肺炎などの重い合併症を起こすことがあります。
※生後3か月未満の新生児・乳児、または早産児や心臓や肺に疾患のあるお子さんは合併症を併発して、重症化する可能性があるので特に注意が必要です。
予防方法
RSウイルスは飛沫感染や手や物を介しての接触感染ですので、手洗い・うがいを積極的に行いましょう。
治療について
RSウイルスに直接作用するお薬はありません。痰や鼻水を出しやすくする薬の処方や吸入、鼻水の吸引などで呼吸を楽にする処置をします。気管支炎や肺炎など合併症を起こしていれば、入院治療の必要もあります。
ご家庭では、脱水症状を起こさないように水分補給をしっかりしましょう。また、鼻が詰まっていたら、鼻水を取り除いてあげましょう。
★鼻水の取り方★
お子さんが小さいと鼻がかめず、拭いても拭いても鼻水が出てくることってありますよね。そんな時の鼻水のぬぐい方をご紹介します。